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ヴオッコさん

朝ごはんを出してくれる、

70歳のヴオッコさん

という人と仲良くなった。

 

真っ白な長い髪で、ふくよか。

ほがらかで、とても綺麗な人だ。

 

朝の挨拶をするたびに仲良くなった。

ある日、

宿泊先を出るときにぐうぜん会って

そのままいっしょにお散歩をした。

 

彼女は英語が少ししかわからない。

わたしは英語が少しと

半年前に習い始めた

ちょっとのフィンランド語で、やっとカタコト。

 

わたしがフィンランド語を習ってるのを知って

うれしそうだった。

鴨を見て笑ったり、

英語はむずかしいねって笑いあった。

たのしかったことをとても覚えている。

 

ひとりで長期滞在するわたしには

笑いあえる人がいることが

うれしかった。

 

日本に帰る日が近づくと

彼女は

Fiskarsのキーホルダーをくれた。

 

 

 

選んでるヴオッコさんを想像した。

まだ早いと思って

もらったときはこらえたのに、

部屋に戻ったら無理ですって感じだった。

 

 

名前を書いてもらった。

 

Vuokko,

Kiitos paljon!

 

 

朝ごはんに出るものを

フィンランド語で教えてくれた。

 

 

Hyvä kahvi !

 

 

カードを買って、ヴオッコさんにお礼を書いた。

彼女はフィスカルスを出る日も、宿泊先の出口まで送ってくれて

いっしょに写真を撮った。

 

スタッフの皆さんもとても親切で

なつかしい。

わからないことを教えてもらったり

本当にやさしくしてもらった。

 

 

 

いつもどおりの緑や静けさが、

このくらいからちがって感じ始めていた。

昼間は暑いけど、風が吹いたらもう秋みたいだった。

花も急に枯れ始めてて、

フィンランドの夏は本当に短いんだなとおもった。

 

 

 

 

 

 

 

Finland - -
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